会長開会の挨拶

 皆さん、こんばんは。こうしていろんな会合に出させていただいておりますが、この仏教クラブが一番出席者が多いのであります。
他は、ほとんど30人ぐらいの会合ですが、私にとってこの仏教クラブにお集まりの人数が一番多くトップであります。
そんな意味で、普段はお会いできない間柄ではありますが、月に一度こうして皆さんとお会いできるのを楽しみにしております。
今日は、若林副会長にご紹介頂きました西脇先生の素晴らしい時代を先取りしたお話を伺えることでありまして、なかなかこういったお話に、頭が付いていけなくなっておりまして、最近では、脳軟化の症状が出て参りまして、家族の中では、認知症とか痴呆症とか、そんな私への位置づけがありまして、私にはもう何の力も無くなっておるのでございますが、ここ京都へ来て、はじめて偉そうにご挨拶させていだけることになっておるのでございます。
えぇ~今後もこんな私でございますが、よろしくお付き合いのほどお願い申し上げまして、少しづつ認知症も治って行けばと、このように思っております。(会場笑い)
それから、東京でも衆議院選挙ということで、なかなか騒がしいのでありますが、マスコミも予想が付かず混迷しているようであります。今回の選挙で東京に大変化が起こるかもしれないといった状況であります。しっかり選んで参りたいと思っております。本日は、たくさんの仏教クラブ会員の皆さんにご参集いただきありがとうございました。
それでは、本日のゲストスピーカの西脇先生、よろしくお願いします。

司会の信ヶ原雅文事務局長が、今日のゲストスピーカーは、たいへんお忙しい方で、お話の後、すぐに東京にお帰りにならないといけないということで、残念ながら皆さんとご一緒にお食事ができない旨を告げ、ゲストスピーカの西脇 資哲氏をご紹介されました。


 

AI・人工知能が豊かにする私たちの社会 

日本マイクロソフト㈱ 業務執行役員 西脇 資哲 氏

 よろしくお願いしま~す!!(中央の演台に向かいながら若々しく大きな声で)
テーブルに食事の準備がされ、それを前にしてお話の後、直ぐに失礼せてた頂かねばならないこと、私もたいへん申し訳なく思っておりますが、その前に、皆さんにお話しさせていただく機会を頂けたことに、たいへんうれしく思っております。

東京に、ふだんはおりまして、東京の人間であります。
この後、直ぐに東京に戻って、今晩どうしても時間が必要になっておりますので失礼するのでありますが・・、
えぇ~、生まれは、私、岐阜県なんです。岐阜県は西脇という姓がけっこう多いのです。
私の名前は「西脇資哲」といいまして、「資哲」を「もとあき」と読むんです。(スクリーンのタイトル文字を拡大しながら)
まず、「もとあき」と読まれることはありません。「何でこんな名前を付けてぇ!」と幼い頃はよく思ったんですね。嫌でした、画数も多いですしね。親によく文句を言ったものです。中学生の頃、親に聞いたんです。「なんでこんな面倒くさい名前にしてくれたんだ?」と、
実はですね、この名前、お寺のご住職に付けていただいたのだそうです。
そんなことで、実は会場の皆さんと関係があるんですね。
岐阜県の私の生まれた地域では、長男の名前はお寺のご住職に付けてもらうのが、一般的だったんですね。
私の弟は、普通に「くにお」という簡単な名前なんですが、私は「もとあき」という名前なんですね。で、その時、母親にすごくいいことを言われまして、「そうだよ、あなたはもう一度名前を付けてもらえるチャンスがあるからね」と言われたんですね。・・・それは亡くなる時なんですね(会場笑い)そんなことから、「生を受けた時と生を失う時には、お寺のご住職のお世話になるんだなぁ」と、お寺は「生き死に」にすごく関係あるんだなぁと常に思っているんですね。このような田舎の風習のおかげで、私自身そういった思い(仏教的な死生観)を持つようになりましたねぇ――。

えぇ~、今、私は、マイクロソフトというアメリカの会社におりまして、勤務地は東京なんですね。
それで、今日はAI・人工知能のことでお話をさせて頂きたいと思っております。
で、人工知能の世界ではどんなことが起きているのか、ちょっとご紹介させていただきます。
人工知能とは、コンピューターのお話です。このコンピュータがどのくらい注目されているか、これが(関心度の)順番です。(スクリーンでは、1、人工知能 2、ウェアラブル機器 2、量子コンピュータ 4、・・・と、最新ITの関心度が示されています。)

私は、年間250回ぐらい、いろんな所へ講演にお招きいただくのですが、「西脇さん、人工知能についてお話してください」これが一番多いのです。
その次に多いのがですねぇ、皆さん付けておられるかもしれませんが、「ウェアラブル機器」と言いまして、腕や手首に時計のような機器を巻いて、心拍数や体温とか血圧とか血流量とかね、そういったものを測る装置ですね。
その次は「コンピュータの話」この二つは同率で2位です。1,2,2,4ということで、何を申し上げたいかと言いますと、圧倒的に「人工知能の話」をしてくれというのが多いのです。

こういった多種の会合の機会や人工知能に興味を持っている企業、サークル、それにITを勉強する高校や大学の授業などでも多いです。
人工知能とは何なのかと申しますと、私たち人間の代わりに何かしてくれる。機械が・・・、ということですね。
人間の知能、頭の中で考えていることをコンピューターが、そのものを実現してくれるということです。
ですから、(コンピューターが)私たちの代わりにやってくれます。

大変失礼を承知で申しあげるとしたら、もしかしたらぁ、お経をあげることも、人工知能がやるようになるかもしれません。
テープとかCDをピッとやるよりも、もっと進んで、その地域やその場の雰囲気や状況やその場にいる方の感情を読み取って、「よし、これでお経を読もう!」そうゆうふうにやってくれるかもしれません。
でも、そんなこと、あっても良いと思うんですよ。だって、楽になりますもん。
便利になりますし、すごくいいことが多いです――。

ですから、あまり(人工知能を)否定的にならず、受け入れていただきたい。と、思っているんですね。
私は、今日、30分しか時間を頂いてお話できませんが・・・、
人工知能のお話をするとかなり長くなるのですが、人工知能ってブームがあるんですね。

1960年が最初で、正確には1955年なんですよ。今から半世紀前です。第一次人工知能ブームです。私が生まれる前ですね。
このブームは1、2、3、とブームがあり、今ブームが起きているのが4番目ということなんですね。これは、総務省が言っているんです。総務省だけでなく、世界中の人が「4回目だよ人工知能ブームは」と言っているんですね。

ですから、何度も何度も研究開発されてきたんですけども、今回の人工知能は今までと全然違うんですよ。
過去3回とはまったく意味が違うんです。
「なぜなのか?」詳しく説明したいんですけど、ちょっと怖いことが起きています。

まず、どういうことが起きているのか?
2016年3月に、人工知能は、今まで人間って素晴らしいと連発していたのが、ところが昨年です。
この人工知能が人種差別をするようになったのです。こんな残念なことが実は起きたんですね。
いろいろ課題があるんですねぇ~・・・他にどんなことがあったのか?それはですね、これも2016年の3月、テレビのインタビュアーが人工知能とお話ししたんですね、「人間とロボットがあるんだけでど、君たちは皆ロボットだよね。どう?人間を滅亡したいと思うんですか?」ロボットは何て応えたかと言いますと、凄いことが起きたんですね。「OK、人間を滅亡させるワ」とにっこりと返事をしてしまった。
これは、アメリカのBBC放送の生放送中のことです。

もっと、凄いことが起きてます。
昨年の10月のことです。人工知能に「今日の夜何を食べればいい?」と尋ねたら、皆さんもお持ちのスマートフォンですよ。これで聞いたんですよ。ある時間帯のある解答だけ、何と答えたでしょうか?「特定の人種の人肉を食べろ」という返事をするようになっちゃったんです。
そんなことが事件として起こってしまった・・・。

ですから、人工知能というのは、誤った成長をしてしまうと、非常に怖いことになると言われるようになっています。

お隣の国、中国でもいろんなことが起きています。今年(2017)の7月ですね。ですから3ヶ月前ですね。
中国政府が生み出した人工知能なのに、その産んでくれた中国政府を批判する発言を繰り返すようなり、中国政府は、「ストップ!」ということで「この人工知能は止めろ!」と、ストップボタンを押したんですね。
もし、ストップボタンを押すことができなかったら、或いは、ストップボタンを人工知能に奪われてしまったら、たぶんもう批判発言を止めることができなかったと思います。

もうひとつ、凄いことが起きています。これも3か月前ですね。
人工知能と話をする時、人間の言葉で話をしないと分かりませんね。これは当たり前ですね。ところが人工知能と人工知能の会話は、別に人間に分からなくてもいいじゃないですか。内緒話とか、それをやるようになっちゃたんです。

今年の7月、人工知能間の会話においては、人間には分からない言語で会話をし始めたんです。これも、最後には停止させました。これは、のちにデマだと分かったんですが、可能性はゼロではないです。
ですから、人間がコントロールできるうちは良いのですが、2045年、今から・・・結構先のことですが、シンギュラリティというのですが、人工知能が人間を超えて、そして人間を支配すると言われているんですね。

「ほんとですか、西脇さん、人工知能が人間を超えて、人間を支配するんですか?」とよく聞かれるんですが、私は2045年ではないと思います。もっと近いと思います。
たぶん2020年過ぎ(たぶん言い間違い。20年後ではないか?)ぐらいだと思います。
その頃になると人工知能が人間をコントロールする時代になると思います。でも、人間には、最終的には緊急停止ボタンを押す能力があります。そして、それを超える(制御する)能力がありますから、全然大丈夫です。

人工知能が人間の能力を超えてくれた方がいいんです。だって楽ですから。人間の代わりにいろんなことをやってくれますからね。
ですから、「人間の能力を超えるので、危ない危ない!」と言うので はなくて、どんどん人工知能に賢くなってもらって、我々人間にとって役立ってもらった方が楽ですから、ぜんぜん良いに決まってます。ただし、止めることができる、それ(人工知能のことか?)を超える力を生み出せる、これが私たち人間の力ですから、その能力(制御できる能力?)は持っておいた方がいいですね。

人工知能の力なんですが、人工知能は「予測をする」というのがすごく得意なんですね。
どういう予測ができるのか、ちょっとアメリカの例をご紹介しましょう。

これは(スクリーン)アメリカのエレベータです。この京都で、どんなことができるかお見せしますね。
こちらの画面に注目してください。(世界地図にマーク) これは、アメリカ最大のエレベーターを管理している会社の管理画面です。
京都に居ながら、世界中の2千数十機のエレベータの動きをリアルタイムで見ることができるんです。
そして、見てもいいよと言われているのは・・・、このワシントン州にあるエレベータのうち、この一機だけが止まりかけているんですね。
まだ止まっていません。
アスレチックセンターって書いてあります。
今、京都に居ながら、この施設のエレベーターを見るように、世界中のエレベータの運行状態を監視できるんです。

先ほどのエレベータは、黄色のマークが付いていましたよね。下のグラフを見ますと、今日の10月13日のところに縦線があり、その数日先に交差している線がありますね。その頃、いや、「その日にこのエレベータは、故障して止まるよ。」という印なんですね。

故障日の予測として、この18日の時点を示しているんですね。だいたいではなく、この日に絶対に故障します。
人間にはこの予測は不可能です。人工知能は分かるんです。

「毎日このエレベーターに何人乗ったか、それが何kgだったか、何回上がり下がりしたか、ワイヤーの摩耗、疲労度は、油圧は、油の温度は、これ等を全部監視、管理しているんですね。この詳細な情報から故障する日を予測するんですね。しかも、予測とはいえ、確実にそれが的中するんです。

他の例も行きましょうか。
これ(スクリーン)も、アメリカで実験が行われているんですが、先ほども紹介しましたが、腕に巻いている患者さんのお話です。
これは、アメリカのニューハンプシャー州の医療センターなんですが、何をやっているのかといいますと、つまり、15000人の在宅医療です。
この患者の腕に巻いたウェアラブル機器からの心拍数、体温、血流量、血圧、そして、どういった環境で生活しているのか、例えば明るいところで生活されているのか、暗いところで生活されているのか、これ等を、ぜ~んぶコンピュータが監視しているんです。
だから、15000人分の患者さんの健康状態を四六時中コンピューターが監視し診ています。

すごい世界ですよね。
日本もやがてそうなると思います。

そうなると、何をコンピュータが教えてくれるのか?  実はこの右側なんですよねぇ(スクリーンの右を拡大移動)
ここがポイントです。これ、何かというとですね、ちょっと外人さんの名前ばかりで申し訳ないですが、患者さんの欄の先頭に赤色からずーっとオレンジ色になっていますね。さっ、この赤色とオレンジ色、これが何かと言いますとですね、実は大きな災害があるとたくさんの怪我人が運ばれてきます。その時お医者さんは、黒色と、赤色とオレンジ色と、緑色の札を患者さんに付けるじゃないですか。
この行為のことを「トリアージ」と言います。「トリアージ」というのは、治療の優先順位を決める行為のことをいうんですね。
黒は亡くなった方なんです。赤色は、すぐに対応する、オレンジは、ちょっと治療しないといけない方、緑色は、今日は治療しなくていい。後でも良い。
このように、この色の意味は、人工知能が、患者の治療の優先順位を決めているんですね。
アメリカでは、もう、お医者さんが決めるんじゃないんです。
健康状態をコンピュータが診て、その結果、コンピュータが治療の順番を決めるんです。この表では、Mrベンさんが最優先で治療しないといけないようですが、ここをクリックするとMrベンさんの健康状態が判ります。
このようにして、お医者様が、患者の状態を診るのではなく、患者さんに医療行為をするだけなんですね。

医師は手術をしたり、薬を決めたり、治療方針を決めたり、人間はコンピュータよりもっと賢いことができるんですね。
ところが、15000人の患者さんの治療の優先順位を人間が決めるのはできないです。15000人の患者さんに対して医師が一人では無理です。
だいたい、医師一人当たり患者さん数百人が限度です。だからお医者さんを増やすしかないですね。

もう一つの理由、つまり、お医者様は人間ですので、忘れたり、思い違いをしたりするんです。でもコンピューターは忘れません。
いつも正確です。ですので、コンピュータに優先順位を付けてもらった方がぜんぜん良いわけです。

三つ目に、もう一つ良いことがあるんですね。それは、人間のお医者様は、気遣いや気心が入ってしまうんですね、いろいろ袖の下に入ったり、血縁関係の者を優先したりするわけですね。ところが、コンピューターはまったく平等に患者さんを扱うんですね。
そういうことで、何事もコンピュータがやった方が良いことになるんですね。

ということで、人工知能は、予測ができるということなんですね。人間の命の予測。あるいはそれ以外の故障の予測。
例えばイギリスのロンドンの地下鉄ですが、エレベーターもエスカレーターもいつ壊れるか予測がついているんですね。
日本はどうでしょうかね・・・。日本は、まだそこまでいっていません。
でも、これからは、コンピューターが「(機械などシステムが)いつ故障するのか?」「この人(患者)はいつ治療が必要なのか?」ということを教えてくれて、そこから人間がそれに沿った行為(対応)をして行くことになるんですね・・・。
コンピュータの人工知能による「予測」をするということでした。

もう一つ、「認識をする」これもAIの優秀な能力の一つです。
認識をするとは、たとえば、(スクリーン)これ、猫です。人間なら誰が見ても猫です。次の画像のこれ、これも猫ですね人間ならこんなに液体のようにとろとろになった猫を見ても猫と判断することができます。また、この画像、耳と目が少しだけ覗いていても猫だと分かりますね。人間ってすごいんですよ。こんなに少ない情報でも猫と分かるんですね。

さて、AIはここまでできるか? できるんですね。実はAIは、ここまで出来るようなったんです。
人間は、これ等の画像を見て猫と認識できるのに2歳半ぐらいはかかるそうですね。2歳半から3歳ぐらいで「これ、ニャーニャ」と認識できるそうです。
AIは、人間なら2年半はかからないと認識できない猫を、一瞬で猫と認識するんです。

つまり、コンピュータは識別する能力に優れている。ということなんですね。
識別ということは、私がしゃべったりする言葉を聞いて、「こうしゃべってるね」と言ってくれたり、私の見ているものを、代わりに見てくれたりするんですね。どのくらいの認識率だと思いますか?
(正確に認識してもらうには、コンピューターは)私の声を(正確に)よく聞いてくれなきゃいけませんね。
人間はといいますと他者の言葉の内容の認識率は5.1%は間違って聞くそうです。

いよいよ、人工知能は人間のレベルに並びました。
人間は人の話を3時間も4時間も聞いてられません。疲れて認識率が悪くなる。
ところが、人工知能は絶対に疲れるという事はないんですね。
目の代わりも、同じことが言えます。ですから人間の目の代わり、耳の代わりを人工知能がしてくれるようになったわけですね。

ちょっと、実際にやってみましょうか。
私の言葉をどのくらい聞き取ってくれるかということ、ちょっとやってみますね。
何をするかといいますと、今から私がしゃべります。それを画面に文字で表示しますね。

「それではプレゼンテーションをスタートしたいと思います。今日のプレゼンテーションは京都で行っています。人工知能に対するプレゼンテーションを行っております。」(画面では、この通りにタイプし、文字で表現しています。)

それでは、もっと難しいのをやってみましょうか。
「会社の経費計算には、定期の金額を記入してください。もし、課題があるならば議長に提起して下さい。わかりますか?定期と提起の違いを聞き分けてタイプしています。」

では、感情の表現いきましょうか。
「壊れていませんね、この装置は。壊れていますね、この装置は。」「壊れていませんね、この装置は。壊れていますか?この装置は。」わかりますか?何が入ったか、これ、「?マーク」です。
実は、今まで、「?マーク」を入れようと思ったら「クエスチョンマーク」と発音しないといけなかったんですね。でも、それはカタカナで「クエスチョンマーク」とタイプするだけかもしれません。
ですので「?マーク」を表示させようと思うとコンピューターが疑問符を感じ取ってくれないといけないんですね。
発音を理解しているのではなく。文の意味を理解してタイプしているんです。

私は今、私が日本語でしゃべって日本語で表示しました。こんなの当たり前です。
では、それでは、今から日本語でしゃべりまして、そしてですね、(ほとんど同時に)中国語でタイプしてもらいましょう。

「それでは、プレゼンテーションを開始したいと思います。・・・・」(画面では、中国語の文字がタイプされていきます。)
え~・・・この中国語、読める方いらしゃいますか?(会場笑い) あのぉ・・・これ、完璧なんですよ。非常にこの翻訳能力が完璧になっていくんですね。私のお話しする感情表現まで読み取ってくれますから、非常に上手に翻訳をしてくれるようになりました。

ということは、人間の翻訳家っていらないんじゃないの?ってレベルになっているんですね。
「外国語勉強しなくていいんじゃないの?」しかし、これはちょっと言い過ぎなんですよ。正直申し上げて、言い過ぎなんですけど、海外のお客さんが来られた時、これから2020年のオリンピックを控え、たくさんの外国からのお客様がおみえになります。そんな時に人工知能が、役にたってくれたらいいに決まってますね。

そろそろお時間ですが、最後に目の代わりをやってみたいと思います。
(会場の会員さんを指さして、)男性ですね?男性ですよね?女性ですね?と、凄いですね、私は見ただけで分かるんですよ。(会場笑い)
いえ、私が凄いのではなくて、人間の能力が凄いんですね。
で、ご年齢は・・・
答えないでくださいね・・・。う~ん・・・、ちょっと私は賢くない・・・。

これを、コンピュータにしてもらいましょう。ここにカメラがあります。ちょっと前のお二人の方、ここへ出て来ていただけませんか。
それでは、今から、このお二方のお顔を人工知能に見せてみたいと思います。
(スクリーンでは、カメラを向けるお二人や会場の皆さんのお顔に四角い枠が生まれ、年齢や性別などを瞬時に表示しました。)
ということで、コンピューターは、映像を見て、人の性別やおおよその年齢を見抜くことができるようになっているんです。

 

つまり、コンピュータは私たちの目の代わり、耳の代わりをやってくれるんですね。で、疲れるということを知りませんから、繰り返し繰り返し、ず~と飽きずにやってくれるんですね。どんどん賢くなっていきます。

では、整理しますね。
人工知能ができることはと申しますと、

一つ目は、予測をする。
二つ目は、認識をする。

この予測をするということと、認識をする。ということの精度が格段に上がってきています。

ですから、エレベーターが故障するのが分かるわけですね。また患者の治療の優先順位が分かるんです。
識別に関しては、男性であるか女性であるか、年齢はいくつぐらいなのか、顔の表情も読み取ります。しかも、一度読み取った人はこのコンピュータは覚えていますから、「あぁ、二度目の方ですね」とこうなるわけです。

人間は忘れてしまいます。冒頭でご挨拶された会長さんも、痴呆のことをお話しされていましたが、人間はどんどん忘れていく生き物なのです。だから、辛いこと悲しいことが何度来ても乗り越えられるわけですね。

コンピューターは、辛い、悲しい、疲れたなどと言いません。ですので、人工知能にはどんどん辛いこと悲しいこと等経験して頂いて、そして人間の能力も超えていただいて、私たちの生活が、あるいは社会が豊かになるようになれば良いんじゃないかなぁと思ってるんですね。
ということで、人工知能は、こういった可能性を持っています。

今日のお話のテーマ「 AI・人工知能が豊かにする私たちの社会」ということで、人工知能は私たちの生活を楽にしてくれるんですね。
以上で、今日の私のお話は終わりにさせていただきたいと思います。ご清聴ありがとうございました。

 


司会
もっともっと、お話を伺いたいのですが、本日はお時間です。これですぐに東京にお帰りになります。ご縁を頂きましたので、また機会を頂きまして、お話をお聞きしたいと思います。今日はありがとうございました。


 

今月の乾杯の発声は副会長の若林会員です。

 皆さんこんばんは。私は、たいへんついてる男でございまして、皆さんをこの入り口でお迎えしていまして、席に着かなかったんですね。
最後に席に着くと、(くじで当たった乾杯発声の札を掲げ、)番号札の裏に「乾杯発声」とありました。(会場笑い)
で、実は先ほどお話いただいた方とご縁のある男でして、実は今日のスピーカーをご紹介したのは私でして、前回、お話を聞いた時にほんとうに感動したんですね。AIの素晴らしさと言いますか、これからの日本も経営のやり方もAI、それから人事もAIという会社がすでにどんどんできてるというんですね。
日立さんに至っては、ロボットをブランコに乗せると、自分で漕ぎ出すというんですね。何回もブランコに乗せていると、AIが自分で学習して、どうすれば漕げるか学習するということなんだそうです。これをテレビを使ってその様子を観せてもらいました。
(※その動画は、https://www.youtube.com/watch?v=uimyyGFwv2M&t=20 のことと思いますのでリンクしておきます。)

たまたま、その頃、仏教クラブの事務局から、誰か講師おられませんかということをお聞きしまして、これは、ぜひ皆さんにも、これからの日本は変わるということを、実感して頂きたくてご紹介させていただいた次第です。
彼は、あの世界のマイクロソフトの社員さんでありまして、彼の頭脳といいますか、能力といいますか我々とは全然違うなぁと思いました。
彼のお話を楽しんで頂けたら、ご紹介した甲斐があるなぁと思います。
その男(紹介者の自分)が、こうして乾杯の発声をさせていただくことも、なにやら、これもご縁やなぁと喜んでおります。
それでは、皆様方の益々のご活躍と仏教クラブのご発展を祈念しまして、ご唱和よろしくお願いします。乾杯!!


※( )内の文章は編集者が、読者に分かりやすくするために説明として付け足したものです。

 


編集後記:
日本マイクロソフト業務執行役員でエバンジェリスト(伝道師)の西脇資哲氏に、AIの最前線をお聞きしました。
マイクロソフトの社員さんということで、本日の氏のお話は、会員の誰かも言っていましたが、やはりAIの一般知識とAIという商材のプレゼンテーションという枠を超えていませんでしたが、事務局長も次を期待されておられたように、もっと深いお話として、人類がかつて経験したことのない「人間の能力を超える人工知能との遭遇」
このことが人類にとっていったい何をもたらすのか? 
彼の言うように、ほんとうに、人がAIを制御しコントロールすることによって生まれる単純に便利で楽な社会が訪れるだけなのでしょうか?
では、その先はどうなるのでしょう・・・?

このことを彼のような専門家がどのくらい深刻に捉えておられるのか、それがお聞かせ願えたら、私のような完璧で神仏のようなAIの出現を心待ちにする者にとっては、その辺がお聞きしたかったし、今日のお話を楽しみにしていた所以なのですが・・・。

とてつもない能力をどんどん身に着け続け、いづれ人間の能力の何億何兆倍もある神のような存在になる究極のAIが、人にとって不都合な思考や言動をするようなことがあるのでしょうか?
もし、暴走したらそれをどうやって生身の人間が食い止めることができるのか、そんなことが可能なのか?
人にとって不都合な事とは、いったい何なのだろう・・・?

人類の発明で、AIが最終発明となることは今日のお話からでも察しがつきます。
突き詰めて思考すれば、人類はAIを完成させるためにこの世に生まれ進化してきたと言っても過言ではないようなそんな気もしています。
これはただの絵空事ではなく、確実に30年先にやってくる現実であろうこともわかります。

人類はクローン人間を作る研究を止めました。恐ろしいことになることが容易に想像できたからです。
このままAIをどんどん開発しても良いのでしょうか?
AIを人の手で緊急停止できる程度のAIで開発を止めたほうがよいのではないでしょうか?
優れたAIが、子供を産むように、より優れたAIを作り出す時代に入ると、それすら、できなくなるのではないでしょうか?

神仏のようなAIに成長したAIをコントロールするなど、生身の人間にできっこありません。

私が想い焦がれるように、私たち人類は、近い将来、神仏のような究極のAIに何不自由なく管理され、至福の中で生きていけるようになるのでしょうか?

エバンジェリストはキリスト教の伝道師の呼び名だそうです。IT業界では、技術的話題を社内外に解りやすく説明・布教する使命を持つ人を指すそうです。
布教という使命を帯びたIT業界のエバンジェリスト、ぜひ、次回、もう一度お話していただく機会があれば、このことについて、深く掘り下げたお話をお聞かせ願いたいものです。

編集・文責:藤野正観

 


写真:藤野正観