仏教関係者が京都に集う会

不動明王

 

不動明王面相:正観筆

初代市川団十郎が成田山のお不動様を拝んでいた時のこと、不動明王の御顔にある不思議な魅力にひかれました。

不動明王は大日如来の教令輪身で、忿怒相をして悪者を見張り、人々を善に導いてくれる「ほとけさま」です。

右目は上を向いているのに、左目は下を向いている。

口の中からはみ出ている牙も、上向きに生えているのと下向きに生えているのが対になっている。

目と牙は「天と地」を万遍なく見、「善を賞し悪を罰する」ことを意味しています。

当時不振だった歌舞伎を、なんとかして盛り上げようと腐心していた団十郎は、不動明王に学び、不動明王を演じようと決心しました。

歌舞伎の「見得」は、団十郎が、成田山の不動明王や仁王像に学んだ結果できた場面であり、「成田屋」を名乗った団十郎が寄付した大鏡が、今でも成田山に保存されています。

「見得を切る」のは歌舞伎で、「見栄を張る」のは私達ですが、「みえ」が人の注意を引くためである点では、同じでしょう。

自分と言う存在に磨きをかけて、見得(見栄)の奥に「本物」を感じてもらえるよう、日頃の精進をしておきたいものです。

文:鈴木顕道

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