仏教関係者が京都に集う会

愛語

道元禅師-正観筆

愛とは何でしょうか・・・。
仏教では「愛」を、いくつかに分類して捉えています。
「愛情」とは血縁的な愛を指し、「親愛」は他者に対する友情を指し、「渇愛」は病的な執着となってしまった愛を指し、特定の個に対して執着的となった愛を「欲楽」、それが性的なものであれば「愛欲」と表現しています。

私達が誰かに愛を抱くとき、つまり親子・友人・異性などに愛を感ずるとき、そこに何が始まるでしょうか。
それは「執着」です。
自分の愛を注げば注ぐほど、「わたしが・あなたに・どれだけ」の事をしてあげたか…を恩に着せたくなり、それに見あった「お返し」を求めたくなります。

相手が自分の期待するように動かなかった時、愛は憎しみに変わります。
そして苦悩の呻きが始まるのですが、もしそこで、苦悩する心の原因に気が付けば救われるでしょうし、更に、「私はそのような原因で悩んだ。きっと他者の苦悩もそうであろう」と考えれば、思いやりの心が生じることでしょう。

「わたしが・だれに・どれだけ」の三つのことを意識しない無償の愛を、慈悲の心から出る愛「慈愛」と呼び、慈愛の心から出る言葉を「愛語」と言います。
「愛語よく廻天の力あることを学すべきなり」とは道元禅師の言葉ですが、私利私欲にまみれた妄言ではなく、まさに愛語こそが社会を変える力を持つことを知らなければなりません。

2017年10月2日会員む例会案内より

文:鈴木顕道

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