仏教関係者が京都に集う会

不成就日

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不成就日

暦を見て「大安吉日だ」とか「不成就日だ」と、縁起を担ぐ人がいますが、これは科学の時代になってなお、生活に深く浸透している迷信で、仏教とは違います。
むかし、井伊直弼が坐禅に打ち込んだ彦根の清涼寺に、漢三和尚という方がいました。
和尚が灸をすえていると、そこへ友人の医者がやって来て言うには、「今日は不成就日だから、お灸はやめた方がいいよ」との事でした。
和尚は素直にお灸の道具を片付け、友人と碁打ちや歓談をして時を過ごしました。
ところが、医者が帰ると、再びお灸をすえはじめたではありませんか。
弟子が、「お医者さんが、不成就日だから灸はやめろ、とおっしゃったのではないですか」と言うと、「ああ、不成就日は帰ってしまったよ」と、灸を続けたそうです。
「成就」は、達成する・願いが叶う等を意味する語ですから、不成就日は「成就しない日」ということになります。
しかし、世は無常で常に移り変わっていますから、良い方向に縁を結べば、不成就日は吉日に変えることができます。ただし、変えられないものもあります。
「過去」は過ぎ去ったもので、「無かった事」にはできません。それと、他人を変えることはできません。
「彼奴はこうあるべきだ」などと言う人に限って、自分の事となると、人から指図を受けるのを嫌うものです。
現在と未来は、どのようにも変えることができます。
自分の事なら、心がけ次第で人がかわったかのように変える事もできるでしょう。
自分が変われば、世界を変えたことになるのです。

文:鈴木顕道

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