仏教関係者が京都に集う会

糞掃衣

糞掃衣

ぼろ布を綴り合せ て作った糞掃衣

インドの仏教僧は、外出衣・普段衣・作業衣の三衣を持つように定められていました。しかし気候の関係でしょうか、仏教が中国に伝わると「袈裟」と呼ばれて、外出衣を普段衣の上に重ねるようになりました。

袈裟は「黄褐色の」を意味し、法衣の上に着ける威儀用の長方形の衣装ですが、初期仏教の僧侶が着た「糞掃衣」の色や形式を残しています。糞掃衣とは、ゴミとして捨てられたぼろ布を綴り合せて作った衣服の事です。袈裟は、衲衣として中国・日本で発達し、制服化・装飾化してきました。ぼろ布を縫い合わせた各部分は、

それぞれが福田を表すと解され、新品で高級な布地で仕立てられるように変わりました。

日本の袈裟は、まさしく、制服・資格衣であり、その縫い方や色合いから、九条・七条・五条などの種類、

さらには黒色袈裟・純色袈裟・斑色袈裟の別などがあります。各宗派に服制規定があって、それぞれ被着資格や制限があり、違反した着方はできません。

日本の僧侶が着る「最高の袈裟」と言えば、「金襴袈裟」でしょう。金襴は繻子地などに金糸を織り込んで紋様を表した豪華な織物で、室町時代に中国から伝来しました。僧侶の着た糞掃衣の文様が似ているとはいえ、斑模様を生み、さらに高級化して金襴袈裟を生み出したのです。

質素な壊色(えしき)だった袈裟が、金襴のような華美で派手な袈裟に変遷した事を、どう解釈したらよいのでしょうか?導師を務める僧侶としては、いま一度「糞掃衣」の原点に立ち返り、金襴袈裟を着て踏ん反り返るような事は慎しまなければならないと思うことしきりです。

(文:鈴木顕道事務局次長)

 

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