仏教関係者が京都に集う会

平成16年(2004年)2月例会報告

ゲストスピーチ 「篆刻の話」菅家塩小路篆刻道 
塩小路流書道家元  塩小路光孚先生

開催日:2004年02月13日(涅槃会) 例会
仏教クラブ 二月 (涅槃会) 例会
 
お正月気分も抜けきらぬうちに、もはや二月、涅槃会例会です。
お涅槃は、二月十五日ですが、お寺での法要は、三月に務められることが多いようです。
そのころ、寒さも感じる一方、暖かい西風が吹き春本番を告げてくれます。
その風を「涅槃西風」、浄土から届く柔らかく心和む風のことをいいます。
「涅槃雪」は、この頃の名残の雪のこと。
これらの言葉を生み出した、身近な仏教を大切にしたいものです。
今月は、書画に彩を添える篆刻についてゲストスピーチに、菅原道真(845~903)38代目の直系の子孫である塩小路光孚先生をお招きしました。

沢田教英副会長のご挨拶

sawada皆さん、今日は、ようこそご参集頂きましてありがとうございます。
今日は、清水の管長さんが、お忙しいようで欠席とのこと、誠にざんねんですけども私が変わりにご挨拶させてもらいます。
今日は非常に暖かくて、ほんまに幸せやなぁとここへ来る時思ったのです。
昔からよく三寒四温ってよく言いますけども、ほんとに寒い日がづ~っと続いて、昨日辺りから暖かい日が来たようで、いかにも日本の気候らしいなぁと思っております。それで、また今年は、うるう年ということで、4年に一度の年です。お彼岸が1日早く来ることになります。私の寺はいつも1の日にしますので、檀家さんが間違いなくお参りに来てくれるかなぁと、今から心配しております。
最近、イラク問題をはじめ、考えられない事件が次から次へと起こっていますが、目を点にしている近頃なんです。
今日は、塩小路光孚先生に篆刻のお話をお聞かせ願うことになっておりますが、何年か前に中国へ行ってきまして、そのときその篆刻の判子を作って貰う機会があったのですが、一緒に行った友人が作って貰って、それを見ると、私も作って貰っておいたらよかったなぁと後悔しております。
今日は、神と人とを結ぶ文字、篆書 のお話を興味深くお聞きしたいと思います。
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篆刻の話

菅家塩小路篆刻道 塩小路流書道家元  塩小路光孚先生

shionokouji菅家塩小路篆刻道、塩小路流書道、塩小路流文道家元、社団法人日本ペンクラブ会員、三元会(楽しく生きよう180歳の会)会長 、菅原道真(845~903)38代目の直系の子孫。
篆刻道、篆書道、文道は、菅家七家の一である塩小路の家で千百年にわたり伝えてきた門外不出の秘事とされてきた。しかし、日本の伝統、芸術、文化が衰退し、このままでは子孫に伝えられることもなく消えてしまうことを憂い、それまでは非公開であったこの家伝を公開した。
 
現在、「公家風篆刻と書の美」と題し展覧会を催し、また全国各地に教場を開き、日本の伝統的な篆刻、書道、文道を次代に伝えるべく努力を続けている。

honこの流儀は、菅家七家の一である塩小路の家で1100年にわたり伝えてきたもので、門外不出の秘事とされてきた。しかし、このままでは、日本の伝統、芸術、文化が衰退し、このままでは子孫に伝えられることもなく、消えてしまうことを憂いて、塩小路篆刻道、書道、文道を公開した。国内外で展覧会、講演会を開催し、NHKテレビほか、各局のテレビ、ラジオに出演。また教室を開いて多くの人に篆書を教えている。
 
著書:『菅原家文草』、『東風吹かば-神聖文字、篆刻と書を家業として』 「顔の名前」
『氣をよぶ字』、『恋を呼ぶ字』 『印の押し方』(新人物往来社) ほか多数。

塩小路家と篆書・篆刻

家租

天穂日命(あめのほひのみこと) 天照大神の次男。
命の火をもたらす。
野見宿禰(のみのすくね) 垂仁天皇の項の人。
相撲の元祖
命の火を用いて焼き物を作り、御陵などに副葬することを進言。
 
「土師(はじ)の臣」となる。
土木工事、焼き物、占いなどを家業とする。
篆書・篆刻はお守りや占い、儀式などに用いられ秘伝とされ、土師氏→菅原氏一塩小路氏と伝わる。
 
道真の祖父 菅原清公、遣唐使として、一船の長として唐へ渡る。
このとき最澄、空海も同じく唐へ渡る。
 
菅原道真、道真の父 是善、 古人 の3代にわたって儀式(特に宮中の)を整える。
 
篆書や篆刻(陶印など)を儀式に用いる法を整える。
 
  竹かんむりに彖
彖は想像上の動物をあらわすが、たとえばこの場合、竹林の中のパンダと見るのもよい。
また、彖を手で押さえているところと見るのも良い。
このようなときの感動をあらわすものが「篆」である。
 
篆書は、神と人とを結ぶ文字(神聖文字・ヒエログラフ、ヒエログリフ)である。

篆書と気

塩小路家では篆書は特別な「氣」を発している文字であると考えている。
氣には「真氣」、「正氣」、「邪氣」の3つがある。
良い「氣」を発する篆書が大切。
 
書は氣と形からなる。

篆書と篆刻

篆刻では最も理想的な篆書を彫ることができる。
篆刻印、印影・・・。
印は古来からとても大切にされてきた。
 
篆書を飾る場所。東西南北、その他。
 
西側に氣の入った篆書を飾れば、邪氣がなくなる。
 
四季の節会や儀式に飾る篆書。

氏のお書きになった氣の入った篆書、家の西側に飾ると良いとか。

氏のお書きになった氣の入った篆書、家の西側に飾ると良いとか。


以上、氏の用意された資料のプリントを掲載しましたが、菅原道真から数えて38代目の氏は、今まで秘密にされていた家業(稼業ではなく)を公開し、親戚縁者から多少の非難を受けたことなど裏話も披露され、今後も、神と人とを結ぶ篆書を伝えることは、その文字の意味を伝えることなので、素晴らしい氣(気ではなく)を発する篆書を、自分たちだけのものにせず、一般にひろく伝えたいと思いを告げられた。
 
ただ、では、なぜ、塩小路家では、今までその真氣の入った、神と私たちを結ぶ素晴らしい書体を一般に門外不出の秘事にされていたのか、その理由をお聞かせ願うことが出来なかったのが少し気になったのだが・・・・。
また、氏のお話は、日本の神話に出てくる神々が祖先ということで、何とも気の遠くなるお話なので、「こんなお話もあるのか・・・。」と、私など、ただただ、お聞かせいただいていた。
 

写真・構成・文:Shokan Fujimo

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